NTTテクノクロス・大野 健彦氏に聞く
第5回 人間を中心に据えてテクノロジーを考える

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聞き手 桐原 永叔
IT批評編集長

データ活用は、現場を理解して仮説を作った上でないと失敗する

桐原 AIの研究者の方にお話を伺うと、人とAIがどう共存するのか、人が上手にできないことを、AIを使うことで助けてもらうというテーマが多くて、今日のお話と共通するなと思って聞いていました。

大野 ビッグデータを使う場合も、ビッグデータの裏には人間側のなんらかの活動があるはずで、そこを理解しないままビッグデータを取ってきても、ゴミデータばかりになると専門家の先生もおっしゃっています。いきなりビッグデータを取ったら絶対失敗するので、まず仮説を作りに行かなきゃいけない。そのためには徹底的に現場に入って、観察したりインタビューをしたりして、こういうふうに人が働いているからこういうデータが必要だということをちゃんと理解したうえでとりはじめないといけないということをおっしゃっています。

桐原 ビッグデータがブームの頃は、それこそノイズみたいなデータでもあるほうがいいと言われていました。

大野 Googleぐらいだったらそれでうまくいくのかもしれませんが、様々なビジネスの現場で使おうという場合には、ちょっと厳しいですよね。

桐原 一方で、日本企業の現場にはいっぱいデータがあるからなんとかしてくれって声も聞こえてきます。

大野 それはちゃんと現場のことよく理解して、しっかり仮説をつくったうえでデータをとりはじめないと失敗すると考えています。(了)

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