LA(Learning Analytics)で学びをつなげる
京都大学学術情報メディアセンター教授 緒方広明氏に聞く(2)

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聞き手 都築 正明
IT批評編集部

スクール構想をきっかけに学習内容の充実を

コロナ禍の影響でGIGAスクール構想が前倒しされました。普及に時間がかかったり、地域によっては家庭に負担を強いたりという問題もあるようですが。

緒方 10年に1度といってもいいほどの英断ですから、評価すべきことだと思っています。

内容についていうと、私立の学校などは自粛期間中に独自のデジタル教材を作成して、公立学校と差別化をアピールするポイントにしています。教育資産を抱え込んでしまっていて、もったいない気がするのですが。

緒方 そうですね。データが大きければ信頼度も高くなりますし、分析結果も実勢に即したものに近づきますから。

先ほど「ゆとり教育」のことで触れましたが「学びエイド」「スタディサプリ」など、民間教育の持っているデータも各サービスに分断されています。

緒方 データそのものは、いろんなところに散らばっている状況ですね。

ベネッセは国内では大きな教育企業ではありますが、世界銀行やOECDと事業協力を結んでいるPearsonやBMGF、Googleのような巨大企業の比ではありません。公教育を民間から防衛してきた経緯からすると、データを共有する方向に舵を切ったほうがよいと思います。マイナンバーカードが構想されたときに、当時の経産省は学校の定期テストのスコアを紐付けることを目指していましたが、その程度のデータでは……。

緒方 ビッグデータとはいえません。もちろん1人1台端末が行き渡ったからといって、それを活用しなければ、教科書やノートよりも軽いといった程度のメリットしかもたらしません。重要なのは内容を充実させることで、それがこれからの課題です。

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