勅使川原 真衣氏に聞く
第3回 「答え」の追求がもたらす現代の矛盾
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2024.12.25
聞き手
桐原 永叔
IT批評編集長
世の中全体のメリトクラシー化に適応する若者
今の若者を見ていると、絶対に間違えたくないという思いが強いですよね。
勅使川原 そうなんですよ。間違えることは避けられないんだから、本当はそこを頑張っちゃいけないのに。間違えたくないから、目立たないようにするのもそうですし。若者に限った話ではないけれど、間違った時は訂正する力でいいんだと思うんですよ。ごめん、間違えた、誤解しちゃった。で、またやり直していけるっていうことも大事なのかなとか思います。去年のリクルート社の調査で、若者が身につけたいと思っている能力ナンバーワンに汎用的能力が挙げられていて、思わず大丈夫かよと思いました。
汎用的能力ってなんだろう。
勅使川原 つぶしが利く人生っていうのがいいみたいですね。
そんなにリスクがいっぱいあるという感覚なんですかね。何があるかわかんないという。
勅使川原 そうなんじゃないですか。世の中がおっかない場所なんだと思います。
倍速視聴する若者たちも、時間が限られているなかで時間を無駄にしたくないから、早め早めに答えを知りたい。世の中全体がメリトクラシー化しているから。
勅使川原 本当に相似形だと思います。答えを1つに限定して、そこからの学びを1つに限定するならば、効率よく早くやっちゃえばいいと思いまけど、本当は答えは無限大にあるはずです。なんかこう、ガチンと圧縮することだけに価値を感じているなんて滑稽だなと思ってほしいんですけど。