半導体のカーテン、コンピューティングパワーの天井
技術、経済、地政学から現在の論点をみる
第5回 AI開発競争の命運を分ける米中の攻防

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テキスト 桐原 永叔
IT批評編集長

AI開発競争をよく冷戦期の核開発にたとえることがある。当時は先端技術のスパイ、西側製品の旧ソ連への流入などが取り沙汰され、東欧、中東をめぐり地政学上の綱引きも盛んであった。
半導体のコンピューティングパワーが意味するものは、技術のみならず経済、軍事の問題と直結している。この点では核のそれとは一概に比べられるものではないが、冷戦期の大国間の隔たりが鉄のカーテンであったとすれば、現在、アメリカが中国に対しつくろうとしている隔たりは半導体のカーテン、コンピューティングパワーの天井とも呼べるものではないか。
コンピューティングパワーの天井は技術、経済、社会が発展する天井になる。

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