mixiからはじまったSNSはどのような変遷を経てmixi2に至ったか
第2回 Twitterの誕生とiPhoneの登場

REPORTおすすめ
テキスト 荻窪 圭

若年層はLINEに、上の層はFacebookに

 

たとえば、自分のmixi日記を見ると、2009年8月でいったん更新が止まっている。iPhone 3Gの発売から1年ちょっとで「mixi離れ」をしてしまったのが丸わかりだ。

いち早くmixiに引き込まれたアーリーアダプター層の移行先はFacebookだった。

iPhone 3Gが登場したタイミングでFacebookが日本上陸したこともあり、mixiが本格的にスマートフォン対応した2010年にはアーリーアダプター層にとってmixiはファーストチョイスではなくなっていたのである。

Facebookはmixiに少し似ている。基本的にフレンドとのやりとりがメインで、フレンド以外との交流はコミュニティーなどで行うのが基本だ。

友人同士とつながるならFacebook、広く発信したいならTwitterという使い分けの時代がはじまったのだ。

 

2008年のわたしのiPhone 3G。1ページ目にmixiはなくFacebookとTwitter(使っていたのはサードパーティのTwitterrific)。

 

 

もっともmixiの中心ユーザーだった若年層にスマートフォンが広がるのはまだ先だった。彼らはスマートフォンを手にしてどこへ向かったか。

2011年に誕生したLINEである。2011年の東日本大震災の後、インターネットを利用した無料通話ができるアプリとして登場したLINEは、音声でもメッセージでも仲間うちとつながるアプリとして急速に普及した。LINEグループ機能を使えばSNSとして利用できる。

mixi自体は現在まで時代に合わせて機能を増やしたり減らしたりしつつ現在でもmixiニュースやコミュニティ、ゲーム(モンストはmixiの大ヒット作だ)などを中心にサービスを続けているが、若年層はLINEに、上の層はFacebookにと分かれていったのである。

そのFacebookも今では新しい若い層が入ってこなくなり、高齢化が進んでいると言われるのだから難しいところである。「新しい酒は新しい革袋に」か。

 

1 2 3 4