任天堂はなぜ勝者となりえたのか〜ハードとソフトのシナジーなきプラットフォームはない

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ゲームニクスは「日本のおもてなしの文化」の集大成

ゲームニクスは概念ではなく、具体的な技術書であり詳細なチェック項目を持っています。その内容は大きく5要素あり、それぞれに細分化した構成となっていますが、概要を知っていただくために、以下に第二項目まで列記します。

  1. 直観的で快適なインタフェース
    • 操作と入力の基本理論
    • 入力デバイス特性に対応したUI設計
  2. マニュアル不用のユーザビリティー
    • 操作誘導の画面情報
    • マニュアルの組込みとその提示方法
  3. はまる演出
    • ゲームテンポとシーンリズム
    • ストレスと快感の バランス
    • 発見する喜び
    • 意欲を持続させる仕掛け
    • 音楽理論の導入
  4. 段階的な学習効果
    • 目標設定
    • 最初にレベルによる振り分けをする
    • 段階的に難しくしていく
    • 選択肢や行為を増やす
    • 習熟度による展開分岐
  5. リアルとバーチャルのリンク
    • 内部化と外部化
    • リアルの抽象と誇張
    • プレイデータの活用
    • ライフログの活用

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これらの項目の下にさらに小項目が連なっていて、全600項目からなるツリー構造を有した構成となっています。

こうした内容の原点は、茶の湯に代表される極めて日本的な価値観である「おもてなしの文化」に由来します。人を夢中にさせる「ゲームニクス」とは、常にプレイヤーの先回りをしながら押し付けがましくなくさりげないサポートの集大成なのです。人を迎え入れて快適な時間を提供するには「相手に気付かれてはならない」という作法があり、これ見よがしの歓待の演出といった押し付けはユーザーの自由や利便を損なわせてしまいます。あくまでも受け身であるユーザーを主体として招き入れ、常に前向きな感覚で製品に臨んでもらわなければならない。まさに「究極のおもてなし」です。

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